
ストレスを抱えているときなど、「自然のあるところに行きたいなぁ」と思うことはありませんか?
その感覚はもしかすると自然を欲する体からのサインなのかもしれません。
自然の中で過ごすことには、沢山のメリットがあることがあることが分かっています。
自然の効果を知って、生活に積極的に取り入れるようにしましょう!
森林浴の効果
①ストレスの低減
イメージ通りではありますが、自然にふれるだけでストレスを低減できることが分かっています。
宮崎良文らの研究によると、森の中を散策しただけで「ストレスホルモンと呼ばれているコルチゾールの値が16%も下がる」という結果が出ています。
自然の中を散策するだけでもストレスを減らすことができるので、ストレスがたまったときは緑の多い公園などを散歩するとよさそうですね。(散歩にもストレスを減らす効果があります)
②疲労回復
自然は疲労回復にも効果があります。
具体的にいうと、疲れを回復する働きを持つ副交感神経に影響があるようでして、ダービー大学のメタ分析では、「自然とふれ合うことで人体の副交感神経が活発化する」ことが分かったとのこと。
副交感神経が活発化するとリラックス状態となるので、自然にふれあうだけでも疲れが取れる可能性があります。
疲れを感じたら緑の多い場所に行きたくなるのは、疲労回復効果を本能的に知っているからなのかもしれません。
③免疫力の向上
免疫力の向上についても期待できるようです。
免疫を測る研究では、ハイキングを2~4時間した後の血液を調べたところ、病原菌から体を守る免疫細胞である「NK細胞が40%も増大している」ことが分かったとのこと。
また、「1か月が経過しても、森で過ごす前よりも15%もNK細胞が多かった」という結果も出ています。
1ヵ月以上も免疫力が向上した状態が続くようなので、月に一回程度自然にふれるようにするだけでも効果が期待できます。
④創造性の向上
意外性のある効果としては、創造性の向上が期待できるというものがあります。
ある実験によると、「ほんの数日間自然のなかですごしただけで、50%も創造性が向上」したという研究結果があります。
創造性が必要な仕事しているのなら、「何かアイディアが欲しい!」って時には自然の中で過ごしてみるのも良いかもしれません。
まとめ
自然と触れ合うことは、
- ストレスの低減
- 疲労回復
- 免疫力向上
- 創造性向上
など、多くのメリットがあることをご紹介しました。
自然がある場所に出かけるようにするだけで、体調も良くなるかもしれません。
森に行くことが難しければ緑の多い公園でも効果は見込めるため、定期的に公園に行くといった方法でも良いかと思います。
他にも、ヒノキやラベンダーの香りでも、ストレスを減らせる可能性があるということが分かっているので、そちらを生活に取り入れるという方法もあります。
自然の中に身をおいている人は、幸せな傾向もあるそうなので、積極的に自然を取り入れると文字通り幸せになれるかもしれません。
●参考文献
フローレンス・ウィリアムズ(著)、栗木 さつき (訳)、 森嶋 マリ (訳)(2017年)『NATURE FIX 自然が最高の脳をつくる 最新科学でわかった創造性と幸福感の高め方』NHK出版 .
宮崎 良文(著)、(2016年)『自然セラピーの科学 ―予防医学的効果の検証と解明―』朝倉書店 .
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