
みなさんは、保険に入っているでしょうか。
社会人になると保険の勧誘も多いため、念のためにという理由であまり内容を把握せずに入っている方もいらっしゃるのではないかと思います。
生命保険文化センターの「平成30年度 生命保険に関する全国実態調査」によると、29歳以下の若年層でも72.2%の人が生命保険に加入しているとの調査結果があり、若くても保険に入る人が増えているようですね。
保険については、かなり大きい金額になることも多いので、本当に必要な保険なのか考えてから加入するようにしましょう。
保険の加入を考えている方には、ぜひ参考にして頂ければと思います。
保険が損だと思う4つの理由
①損をするような仕組み
あたりまえのことですが、保険会社は保険の支払いが発生する確率を計算していて、多くの支払いがあったとしても、会社に利益が残るようにしています。
そのため、利用者側からすると基本的にマイナスとなることを覚えておきましょう。
保険の支払った金額の元を取れることはほとんどありません。
保険で得をするのは、起こる確率の低い不運な状況に見舞われたときだけです。
こういった特徴から、保険は不運の宝くじとも呼ばれています。
②保険料には無駄な経費も含まれている
保険料は自分に何かあった時のために、お金を払っているという感覚の人が多いと思いますが、その保険料には雑多な経費が含まれています。
一般的には、
- 保険商品の広告費
- 保険会社の利益
- 販売代理店への手数料
- 保険詐欺などに対するリスク費
なども含まれた料金設定といわれています。
高い保険料を払っているのに保険以外のことに使われているのは、なんだか損をしている気がしますよね。
③高額療養費制度で対応できる
医療保険の場合ですが、健康保険の「高額療養費制度」という制度があり、高額の医療費負担が発生した場合に、一定額を超えた医療費は健康保険組合が負担してくれます。
ほとんどの高額医療に適用されますので、医療保険に入るメリットはあまりなさそうです。(先進医療などを利用した場合を除く)
④死亡する確率は低い
年齢による死亡率は、男性でも60歳になるまでに7%となっており、女性に関しては4%にも満たないという統計結果を厚生労働省が出しています。
医療の発達により、さらに死亡率が下がる可能性もあるので、こういった情報も確認してから、保険に加入するのかを決めると良いかと思います。
60歳までの生命保険だと、100人のうち男性93人、女性96人の割合で損をすることになると考えるとイメージしやすいですね。
出典:厚生労働省 H29年「簡易生命表」から筆者が作成
保険を選ぶときのチェックポイント
どんな保険に入った方が良いのか考えるときのチェックポイントとしては、経済評論家の山崎元さんが紹介している「生命保険との付き合い方 五か条」というものが参考になるので紹介しておきます。
①必要であることが100%納得できる保険以外に入らない
②特に、医療保険(がん保険を含む)には入らない
③独身の新入社員は生命保険に入らない
④最小限の保障で(特約抜きで)契約する
⑤価格比較して安い保険(多分、ネット生保)に加入する
といったポイントがありますので、
- 必要性を感じなければ、保険には入らない
- 高額療養費制度が活用できるので、医療保険には入らない
- 独身だと死亡しても路頭に迷う人は出ないので、生命保険には入らない
- 無駄に保険料を引き上げないよう特約は契約しない
- 人からの紹介だけではなく、ネットで必ず価格比較をしてから保険を契約する
あたりを意識していけば、大きく間違うことはないと思います。
ぜひ、参考にしてみてください。
もし加入する必要があるなら、必要最低限な期間だけ掛け捨てするのがオススメです。
まとめ
保険は損する確率が非常に高いので、ある程度貯金がある人ならば加入する必要はないと思います。
ただし、自分に何かあった時に家族が路頭に迷ってしまうなどの理由がある場合は、損することを覚悟して保険に入ることを検討しても良いでしょう。
その際には、保険選びのチェックポイントを参考にして、保険料をできるだけ抑えられる保険を探すこと大切です。
ちなみに、FPなどが紹介してくれる保険も、紹介手数料をもらえる保険などを紹介していることがあります。
本当に良い商品を紹介しているかは分からないので、紹介されたものをうのみにせず自分でも調べるようにしましょう。
これから保険を選ぶ際の参考にして頂ければと思います。
●参考文献
生命保険に関する全国実態調査|公益財団法人 生命保険文化センター
山崎元(2014)『学校では教えてくれないお金の授業』PHP研究所
コメント