
みなさんはどのようなことが、幸せにつながるのか知っているでしょうか。
ぼんやりと幸せになりたいとは思いつつも、どのようなことをすれば幸せになれるのか分からなかったりするものです。
ありがたいことに幸福に関する研究も進んでいて、どんなことが幸せに影響するのか分かってきているようです。
こちらについては、前野隆司らの研究が参考になったので、ご紹介しておきます。

幸せになるために何が必要なのか科学的に分かってきているよ!
幸せになるための4つの因子
幸福学の第一人者である前野隆司らは、楽観性、愛情、親切さなど、心的特性にかかわる29項目の質問を1500人に対してアンケート調査をしました。
そのアンケート結果を統計解析することで、幸福度へ大きく関りがあると思われる4つの因子を発見したとのことです。
幸せに影響する因子として、「やってみよう!」、「ありがとう!」、「なんとかなる!」、「あなたらしく!」という4つの因子があり、それぞれの因子の得点が高いと幸福度も高い傾向があったようです。
統計解析を行って科学的に幸せになる要因を探し出すというのは、なかなか面白いですね。
それぞれの因子は、以下のような意味合いをもっています。
①「やってみよう!」因子
- コンピテンス
- 社会の要請
- 個人的成長
- 自己実現
②「ありがとう!」因子
- 人を喜ばせる
- 愛情
- 感謝
- 親切
③「なんとかなる!」因子
- 楽観性
- 気持ちの切り替え
- 積極的な他者関係
- 自己受容
④「あなたらしく!」因子
- 社会的批判志向のなさ
- 制約の知覚のなさ
- 自己概念の明確傾向
①「やってみよう!」因子
個人成長や自己実現といった要素があり、自分が成長していることを感じたり、なにか目標に向かって頑張っている人は、幸福度が高いようです。
当たり前にも感じますが、目標に向かって頑張ることは幸せにもつながるとのこと。
自己投資が好きな人に、幸せそうな人が多いのも分かる気がしますね。
- 本を読んで知識を付ける
- 習い事をしてスキルを身に付ける
- 新しいことに挑戦してみる
など、自分の成長につながることを積極的にすると良いかもしれません。
②「ありがとう!」因子
人に親切にしたり、感謝をしている人ほど、幸福度が高いようです。
親切なことをすると、自分も良い気分になったりしますよね。
人間関係を良くするためにも大事なところなので、
- コンビニでお礼を言うようにしてみる
- 困ってそうな人に声をかけるようにしてみる
- 何かしてもらったら小さなお返しをしてみる
といったように、日常の中に少しづつ感謝を取り入れてみてはどうでしょうか。
感謝日記を書くと幸福度が上がるなんて研究もありますので、そちらを試してみるのも良いでしょう。

③「なんとかなる!」因子
やはり楽観的な考え方をする人の方が、幸福度が高いようです。
はたからみると不幸なことにも、楽観的な思考で乗り切る方もいらっしゃいます。
日本人は不安を感じやすいやすい遺伝子型の人が多いようなので、なかなか難しいことかもしれませんが、考えすぎないようにすることが大切のようですね。
- 時間がたてばなんとかなる
- 失敗しても周りがフォローしてくれる
- 嫌なことがあっても必要以上に気にしない
など、楽観的になれることを意識しておくと良いかもしれません。
④「あなたらしく!因子」
自分のやりたいことが明確で、人と比べないような性格の人は幸福度が高いようです。
自分らしくというのが、難しいのかもしれませんが、
- 自分のやりたいことや信念を見つける
- 人と比べて自分を評価しないようにする
- 周りに合わせすぎない
など、周りと比べないように気を付けていくことが必要になります。
まとめ
幸せになるための要因については、科学的に分かってきており、
- 「やってみよう!」因子
- 「ありがとう!」因子
- 「なんとかなる!」因子
- 「あなたらしく!」因子
の4つが大きく影響しているとのことです。
これらの4つの因子を覚えておくだけでも、幸せになるためのヒントくらいにはなるのではないでしょうか。
私も4つの因子を意識して行動するように心がけているのですが、いきなり考え方を変えていくのは難しいのが正直なところです。まずは、日ごろから周りに感謝をするなど、少しずつ生活に取り入れていくことから始めております。
ぜひ、みなさんも参考にしてみてはいかがでしょうか。
●参考文献
前野隆司(2013)『幸せのメカニズム 実践・幸福学入門』講談社
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