
みなさんは、疲れをとるために何か意識してやっていることはあるでしょうか。
仕事で忙しいと、心身ともに疲れはたまっていく一方ですよね。
なぜか疲れが取れない、すぐ疲れてしまうといった悩みを抱えている人は多いのではないかと思います。
疲れがたまると、思考力・記憶力が低下して仕事の効率が悪くなり、残業が増えてさらに疲れがたまるという負のスパイラルに陥ってしまいます。
この負のスパイラルから抜け出すための、疲れをとる方法について紹介しておきます。
疲れの原因は脳
疲労医学の教授である梶本修身によると、疲れの原因は体ではなく脳ということが分かっているとのこと。
緊張状態になると脳がフル稼働するため、覚醒モードである交感神経が優位になり疲れがたまります。
逆にリラックスモードである副交感神経が優位になるほど、疲れがたまりにくい状態となります。
仕事などで体を動かしていないのに疲れるというのは、交感神経が活発な時間が長いため、脳が疲労しているということになります。
脳の疲れのサインとしては、
- 「飽きる」
- 「疲れる」
- 「眠くなる」
がありますので、この3つを感じたときはすぐに休憩をとった方が良さそうです。
疲れをとるための4つの方法
疲れをとるには、食事、運動、睡眠、自然の4つを改善することで効果が期待できます。
①食事
食材に含まれる成分で疲れをとる効果が実証されているのは、
- 「イミダペプチド」
- 「クエン酸」
- 「コエンザイムQ10」
- 「リンゴポリフェノール」
の4つがあります。
ダントツで効果があるものは、鶏むね肉やカツオなどに含まれるイミダペプチドでして、「鶏むね肉を1日100グラムの摂取を2週間続けてもらうと約76%の人に疲労軽減効果が認められた」とのこと。
コンビニで簡単に手に入るサラダチキンなどを普段から食べるようにすると、疲労軽減につながるかもしれませんね。
また、クエン酸にもそれなりの効果があり、梅干しを1日に2~4個食べるだけでも疲労回復効果があるようです。
②運動
激しい運動をしてしまうと、疲労をためてしまう原因になってしまいますが、ウォーキングなどの軽い運動では疲労の軽減につながるようです。
少しだけの疲れだと、疲れよりも疲れを回復する機能の方が優勢なため、疲れを軽減する効果があるとのこと。
疲れている時は、ジムなどで思いっきり体を動かすのではなく、散歩や階段を使うようにするぐらいの本当に軽めの運動をすると良いでしょう。
③睡眠
疲労の大部分は睡眠によって回復されます。
逆にいうと睡眠の質が悪いと疲労が全く回復されないという状況になってしまうので、沢山寝ているのに疲れが取れない人は注意が必要となります。
睡眠の質をよくするには、
- 光で起きる
- 適度な運動
- ブルーライトをカットする
- 就寝前にお風呂に入る
などをすると効果的です。
詳しくは過去の記事で紹介しています。

④自然
自然にふれると、副交感神経が優勢になるので、疲労回復にも効果があることが分かっています。
- 疲労回復
- ストレスの軽減
- 免疫力の向上
などにも期待できるので、緑の多い公園で散歩をしてみると良いかと思います。
においをかぐだけでも効果があるようなので、自然な木の香りのするアロマオイルなどを使ってみるのも良いかも知れません。
自然にふれるメリットについては、過去の記事で紹介しています。

まとめ
疲れているという状態は、体ではなく脳が疲労している状態だということが分かっています。
疲れをとるための有効な対策としては、
- 鶏むね肉を食べる
- ウォーキングをする
- 睡眠の質を高める
- 自然にふれる
などを紹介しました。
栄養ドリンクなどは、疲労回復に効果があるとは実証されていないため、安易にそちらをつかうよりも、ご紹介した内容を実践した方が効果が期待できると思います。
日ごろから疲れがとれないと感じている人は、試してみてはいかがでしょうか。
●参考文献
梶本修身(2017)『なぜあなたの疲れはとれないのか?――最新の疲労医学でわかるすっきり習慣36』ダイヤモンド社
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