【大型株VS小型株】サイズファクター(小型株効果)の有効性を検証してみる

投資をする際に、「大型株と小型株どっちを買ったほうが良いんだろう?」と疑問に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。小型株の方が成長しそうな感じがするけど、良く知らない会社に投資するのは怖いと感じる人も多いと思います。

今回の記事では、「個人投資家レベルだと大型株、小型株どちらに投資した方が良さそうなのか」という点について、私の見解も交えながら整理したいと思います。

大型株と小型株の成績を検証するよ!

大型株小型株の違い

大型株と小型の違いは、会社の大きさにあります。時価総額が高いほど会社が大きく、時価総額が低いほど小さな会社とみなせるということですね。日本では、時価総額の上から100社が大型株、上位400社までを中型株、それ以外を小型株と分類します。

ただ、それだけの分類ではスクリーニングするのに不便だったりするので、私はざっくり以下のように定義することが多いです。

  • 大型株:3000億円以上
  • 中型株:1000億円~3000億
  • 小型株:1000億円未満

また、小型株と大型株の2種類に分けたいときには、

  • 大型株:時価総額上位20%
  • 小型株:時価総額下位20%

などの割合で定義することもあります。

小型株VS大型株

それでは、小型株と大型株どちらが優れているのかを確認してきましょう。

サイズファクター(小型株効果)

実は小型株と大型株については既に様々な研究がされていて、大型株よりも小型株の方が収益が高い傾向があるという小型株効果というアノマリーが発見されています。ファーマとフレンチの3ファクターモデルにも採用されており、サイズファクターとして定義されています。

小型株と大型株の成績を比較

それでは、実際に小型株と大型株の成績を比較してみましょう。

まず、米国の大型株と小型株の指数を比較してみます。

出典:「Portfolio Visualizer」
出典:「Portfolio Visualizer」

赤いチャート:小型株
青いチャート:大型株

2000年~2018年までの米国の小型株指数と大型株のパフォーマンスを比較した結果、予想通り小型株の方が良い成績を残していました。小型株は有効性が薄れいているとはいわれているものの、十分機能しているように見えます。

それでは、日本株でも有効なのかを確認していきましょう。

出典:「Kenneth R. Frenchデータライブラリ」から筆者が作成

上記のSMB(サイズ)は時価総額の低い銘柄のパフォーマンスです。2000年~2018年までの成績では、SMB(サイズ)ファクターが市場平均を大きく上回っており、日本株でも同様に機能していると考えられます。

小型株のパフォーマンスが高い理由

小型株のパフォーマンスが高い理由は以下のような要因が考えられます。

  • 財務が安定していない(レバレッジが高い)
  • 利益の変動が激しい
  • 流動性が低い
  • 無名企業の株は買われにくい

簡単にまとめると、「リスクが高い」、「流動性が低い」、「注目度が低い」といった特徴があるので、買いたい人が少なく割安に放置されている可能性があるわですね。ただ、リスクが高いのなら小型株を避けた方が良いのかというとそうではなく、小型株が有効だといわれているのは、リスクに対してのリターンが高いとされているからです。

例えば、リスクが1.2倍になっても利益が1.5倍になるなら、リスクを受け入れた方が得ですよね。このように追加リスクに対してリターンが大きいことをあらわす、リスク調整済リターンでも小型株の有効性は確認されています。

小型株をオススメする理由

私自身、小型株中心の投資をしておりまして、以下の理由から小型株を買い付ける戦略は、非常に有効だと考えています。

  • プロのいない土俵で戦うことが出来る
  • 過小評価(過大評価)されている銘柄が多い
  • アノマリーが効きやすい

プロのいない土俵で戦うことが出来る

プロの投資家は運用資金が大きいために、小型株の取り引きをしようとすると自分の取引によって価格を釣り上げてしまうマーケットインパクトを起こしやすくなるため、小型株を主戦場にすることはほとんどありません。

プロの投資家は、お金と時間をかけて綿密な分析をしており、個人投資家が太刀打ちするのは難しいため、はじめからプロとの戦いをさけるのも一つの手です。

過小評価(過大評価)されている銘柄が多い

小型株は、取引量がすくなく注目度も低いため、割安なまま放置されている銘柄などが見つかることもあります。注目されていない分、先に良い銘柄を見つけることが出来れば、大きく利益を出せる可能性があります。

アノマリーが効きやすい

これが一番の理由でして、小型株ではアノマリーが解消されにくいという特徴があります。おそらく、注目度が低く取引量が少ないので、 市場が効率化されにくいということですね。

米国株よりも日本株、日本株の中でも小型株の方が、ミスプライスされやすい状況にあると考えられます。

有名やバリュー投資やモメンタム投資も、小型株の方が有効性が高いなど、様々な戦略で小型株の有効性の高さが実証されているので、他のファクターと組み合わせながら使うのも良さそうです。

まとめ

大型株と小型株では、米国でも日本でも小型株の方が良い成績である傾向が高いので、「小型株に投資をした方が良い!」というのが結論になります。

もちろん、運用資金の大きい人などであれば、マーケットインパクトなどでコストが高くなりすぎるということもあるので、あくまでも、小資金の個人投資家であれば、小型株がオススメということです。

小型株への投資は、数少ない個人投資家の特権みたいなものでもあります。強みを活かす方法として取り入れてみてはいかがでしょうか。

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