投資指標の一覧・まとめ【初心者はこれだけ覚えればOK】

投資を始めたばかりだと、「投資指標が多すぎて何を確認したら良いのか分からない…」と感じたことのある人も多いのではないでしょうか。

私も覚えられない指標が山ほどありますが、指標が分からないからといって投資が出来ないわけではありません。実は、いくつかの代表的な指標さえ覚えていれば、ある程度の銘柄選別は出来るようになります。

今回の記事では、「これだけ覚えていれば問題なく投資が出来る!」という指標を紹介していきます。

最後にオススメのスクリーニングサイトも紹介するよ!

代表的な投資指標の一覧

代表的な投資指標を以下の一覧にまとめてみました。※重要度は偏見で設定

各指標の説明については後述するので、まずは興味のある指標にあたりを付けてからその部分を参照してもらえればと思います。初心者であれば重要度が「★★★」の指標を覚えれば投資を始める上での知識としては十分です。

まずは重要な指標から覚えていきましょう!

指標重要度分類計算式
PER★★★割安性株価/1株あたりの純利益
PBR★★★割安性株価/1株あたりの純資産
配当利回り★☆☆割安性1株あたりの配当金/株価
PCFR★★☆割安性株価/1株あたりのキャッシュフロー
EV/EBITDA★★☆割安性(時価総額+有利子負債ー現金)/(営業利益+減価償却費)
売上総利益率★★★収益性売上高総利益/売上高
営業利益率 ★★☆収益性営業利益/売上高
経常利益率 ★★☆収益性経常利益/売上高
ROE★★★収益性純利益/自己資本
ROA★★☆ 収益性営業利益/総資産
ROIC★★☆収益性営業利益(1ー税率)/(有利子負債+株主資本)
アクルーアル★★☆収益性税引後利益ー営業キャッシュフロー
経常増益率★★☆成長性(予想経常利益ー実績経常利益)/実績経常利益
増収率★☆☆成長性(予想売上高ー実績売上高)/実績売上高
自己資本比率★★★安全性自己資本/総資産
ROD★★☆安全性経常利益/有利子負債

投資指標の使い方

割安性指標

日本株投資の王道といえばバリュー投資です。バリュー投資では、 割安株を探して買い付ける必要があるので、以下のような割安性指標を確認します。

PER(株価収益率) ★★★

「株価/1株あたりの純利益」で算出することができ、1株あたりの利益に対して、何倍まで株が買われているかを表しています。PER=15倍を単純計算すると15年で投資資金を回収することができ、PER=10倍なら10年で投資資金を回収となるので、PERは低い方が割安となります。

PERの算出は今の利益がそのままずっと続いたと仮定して算出するため、割安だと思っていても将来の減益が予想されてるだけといったことがあります。株価は将来の期待値を含めて形成されるので、なるべく予想値を使うようにしましょう。

株式市場全体や業種別でのPERと比較でき、非常に使い勝手の良い指標なので、確実に覚えておきたい指標です。

  • 例:予想PER<=12倍
  • 例:予想PER<=12倍、PBR<=1

PBR(株価純資産倍率) ★★★

「株価/1株あたりの純資産」で計算をすることができ、1株あたりの資産に対して、何倍まで株が買われているかを表しています。PBRが1だと資産と株価が釣り合っている状態で、1未満になると資産価値に対して株価が割安とみなせるので、 PBRが低いほど割安といえます。

ただし、会社の収益が赤字であれば資産を切り売りする可能性があるため、キャッシュフローがプラスであることを確認しておくことをオススメします。また、PBRは資産面から見た割安性のため、利益面からの割安性を測るPERと組み合わせることで、より割安な会社を見つけやすくなります。

  • 例:PBR<=1
  • 例:PBR<=1、予想PER<=12、営業キャッシュフロー>=0

配当利回り ★☆☆

「 1株あたりの配当金/株価 」 で計算をすることができ、 一株あたりの配当金が株価の何%であるかを表しています。配当利回りが高いと「株主還元に積極的」、「配当に対しての株価が安い」ということなどが考えられるので、配当利回りが高いほど割安とみなすことが出来ます。

ただ、将来的に配当が減配されることもあるので、継続して高配当が続けられそうかには注意が必要です。

個人的には、配当金が高くても配当の権利落ち日に同じぐらいの株価が下がることが多いので、そこまで重視はしていません。割安性を測るならPER、PBRの組み合わせを気にしていれば十分です。

  • 例:3%<=配当利回り

PCFR(株価キャッシュフロー倍率) ★★☆

「株価/1株あたりのキャッシュフロー 」で計算することができ、キャッシュフロー(現金ベースの利益)に対して、何倍まで株が買われているかを表します。PERなどと同じく現金ベースで何年で投資資金を回収できるかということになるので、PCFRが低いほど割安とみなします。

PERは売掛金などの現金としては入ってきていない利益も含んでいますが、PCFRは現金ベースの利益のみを見るシビアな指標です。そのため、PERは低いのにPCFRが高いという場合、「きちんと利益を回収できるのか」、「会計操作などがされていないか」という判断材料にすることもできます。

PERの方が重要度は上ですが、補佐的な指標としてPCFRも確認することをオススメします。

  • 例:PCFR<=10
  • 例:予想PER<=12 、PCFR<=10

EV/EBITDA ★★☆

「(時価総額+有利子負債ー現金)/(営業利益+減価償却費)」で計算することができ、EV(企業価値)に対してEBITDA (営業利益+減価償却費) が何倍まで買われているかを表しています。 PCFRと同様にEV/EBITDA倍率が低い方が割安となります。

買収した会社が何年たてば買収資金を回収できるかを、判断する指標として使われることが多いです。

  • 例:EV/EBITDA<=8

収益性指標

収益性指標は、グロース投資で使うイメージがつ用意ですが、バリュー投資であっても重要な指標です。対象の会社がどれぐらい稼いでいるのかを以下の指標で確認しましょう。

売上総利益率(粗利) ★★★

「売上高総利益/売上高」で計算することができ、売上に対してどれだけの利益があったかを表しています。売上に対する総利益が高いと、収益性が高い会社といえるので、売上総利益率は高いほど良いです。

大まかな収益性を見る指標として、覚えておく役に立つでしょう。売上総利益率を調べるのが難しければ、営業利益率、経常利益率を使ってもOKです。

  • 例:35%<=売上高総利益率

営業利益率 ★★☆

「営業利益/売上高」で計算することができ、売り上げに対して[本業で稼いだ利益]である営業利益がどれぐらいの割合かを表しています。営業利益率が高いほど、売り上げが増加すると大きく収益が伸びるので、質の高い会社かを判断できます。

  • 例:10%<=営業利益率

経常利益率 ★★☆

「経常利益/売上高」で算出することができ、売り上げに対して、[本業で稼いだ利益+本業以外の損益]である経常利益がどれぐらいの割合かを表しています。営業利益と同様に割合が高いほど質の高い会社とされています。

  • 例:12%<=経常利益率

ROE(自己資本利益率) ★★★

「純利益/自己資本」で計算することができ、自己資本を使ってどれだけの収益を上げているのかを表していています。自己資本に対して純利益が大きいと効率良く利益を出していることになるので、ROEが高いほど成長・収益性の高い会社となります。

ただ、借入の多い会社は自己資本が小さくROEが高くなる傾向があります。借入の多い高レバレッジの会社を避けたいなら、資産面からの収益性をあらわすROAと併用すると良いでしょう。

ROEは人気のある指標ですが、ROEが高いほどリターンが高いというわけではありません。もっとも重要なのは、これからROEが改善していくことなので、今期ROEよりも予想ROEが改善していることを確認しましょう。

  • 例:10%<=ROE
  • 例:10%<=予想ROE、実績ROE<予想ROE

ROA(総資産利益率) ★★☆

「営業利益/総資産」で計算することができ、総資産に対する利益の割合を表しています。ROAが高いと会社の資本を使って効率的に利益を出しているといえるので、高いほど成長・収益性の高い会社となります。

ROEと同様に、ROAも改善傾向の方が高リターンになりやすいので、 今期ROAよりも予想ROAが改善しているかを確認することをオススメします。

  • 例:7%<=予想ROA
  • 例:7%<=予想ROA、実績ROA<予想ROA

ROIC(投下資本利益率) ★★☆

「営業利益(1ー税率)/(有利子負債+自己資本) 」で計算することができ、投下した資本に対してどれだけの利益が出てるのかを表しているので、高いほど成長・収益性があると判断することができます。

分子は投資家の取り分ではなくなる税金を差し引いており、分母は自己資本に有利子負債分も考慮しているため、純粋な投下資本に対する投資利益の高さを確認できます。個人的には、自己資本比率により変動しやすいROEよりも使い勝手が良いため、重視している指標です。

  • 例:15<=ROIC

アクルーアル(会計発生高) ★★☆

「税引後利益ー営業キャッシュフロー」で計算することができ、会計上の利益の中から現金として入ってきていない利益を表します。利益とほとんど同時のタイミングで現金収入があれば、利益の質が高くアクルーアルがマイナスになることが多いです。逆に、アクルーアルが高い場合は、「売掛金の回収が滞っている」、「会計上の利益が水増しされている」などが考えられるので、この指標を確認することで会計操作などの疑いを簡易的にチェックすることができます。

アクルーアルがマイナスの企業は、リターンが高い傾向があるというアノマリーも存在するので、個人的にはかなり重視している指標です。

  • 例:アクルーアル<0

成長性指標

成長株投資をするのであれば、成長性の指標チェックは外せません。成長性を測る代表的な指標は以下のようなものになります。

経常増益率 ★★☆

「(予想経常利益ー実績経常利益)/実績経常利益」で計算することができ、経常利益の何割分の増益が期待できるかを表すため、経常増益率が高いほど成長性も高いといえます。

ただ、成長性の指標で気を付けなければならないのは、「その成長性がすでに織り込まれていないか」、「今後も利益を継続できるのか」ということです。成長性が高くても、高PER銘柄であればすでに織り込み済の可能性が高いですし、高PERでなくても増益が特需によるものなら、来期以降業績が落ちるのを先取りした価格になっているということがあります。成長性の使う時には十分気を付けましょう。

  • 例:7%<=経常増益率
  • 例:予想PER<=20、7%<=経常増益率

増収率 ★☆☆

「(予想売上高ー実績売上高)/実績売上高」で計算することができ、売上実績の何割分の売上が伸びているかを表しているため、高いほど売上が伸びていることになります。増益率だけだと売上は伸びずに効率化によって収益が上がっている可能性もあるので、本当の意味での成長企業を探したいなら、増収率、経常増益率の両方が伸びている会社を探すと良いでしょう。

  • 例:0<増収率
  • 例:0<増収率、7%<=経常増益率

安全性指標

投資をしてて一番怖いのは投資している会社が倒産してしまうことです。倒産の可能性がある危険な会社への投資を避けるためにも、以下のような安全指標の確認は重要です。

自己資本比率 ★★★

「自己資本/総資産」で計算することができ、会社の資産に対して自己資本が大きければ、負債の少ない会社とみなせるので、自己資本比率が高いと安全性が高いといえます。

ただし、高ければ良いというものでもなく、自己資本比率が高すぎると借り入れを全くしていいないため、成長するチャンスがあるのにもかかわらず、レバレッジをかけずに機会損失している場合もあります。低すぎるのが問題という程度に覚えていればOKです。

ただ、日本株の場合は割安で自己資本比率が高いとリターンが高い傾向があるので、PBRなどと組み合わせて使うのもオススメです。

  • 例:50%<=自己資本比率
  • 例:50%<=自己資本比率、PBR<=0.8

ROD ★★☆

「経常利益/有利子負債」で計算することができ、借金(負債)に対して、どれぐらいの割合で利益が出ているのかということになるので、RODが高いほどすぐに負債を返せると考えることができます。逆にRODが低い場合には借金をしてるのに利益が出せていないことになるので、リスクの高い会社だと判断できます。

優秀な指標ではありますが、スクリーニングツールで用意されていることが少ない指標でもあります。計算式自体は簡単なものなので、銘柄の詳細を調べるついでに個別でチェックすると良いでしょう。

  • 例:0.3<=ROD

オススメのスクリーニングサイト

ここまで、色々な投資指標について説明してきましたが、「使おうとしてもスクリーニング条件で出てこないんだけど!?」という人もいるかもしれません。それは、そもそも知名度の低い指標であったり、使っている証券会社のスクリーニングツールが高機能でなかったりするからです。

そんな方にも朗報で、「バフェットコード」というサイトでは超優秀なスクリーニング機能が無料で使えます。

紹介したほとんどの指標にも対応しているので、ぜひ使ってみてください。

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引用:『バフェットコード』https://www.buffett-code.com/

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引用:『バフェットコード』https://www.buffett-code.com/

まとめ

投資指標はたくさんあってどれを確認して良いか迷いますが、実際に重要となる指標は限られているものです。投資初心者であればまずは、「割安性指標」、「収益性指標」、「成長性指標」、「安全性指標」の重要度が高いものを覚えていれば問題ないでしょう。

これは持論なのですが、投資初心者がまず鍛えるべきは『定量的なスクリーニング力』だと思っています。会社の成長性などを定性的に判断するのも良いですが、それはプロの投資家であっても難しく、正直なところ才能や運の世界だと感じます。

私も投資初心者ではありますが、有効性が検証されている指標を使った定量的なスクリーニングだけで、利益をだすことができています。まずは、「危険な株」、「値上がり期待のある株」をスクリーニングで仕分けられるようにして、その後に自己流の分析をすることを強くオススメします。

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